(山下ブログ)骨粗鬆症と抜歯
前回お薬と歯科治療との関係についてお話ししましたが、今回は骨粗鬆症との関りについてです。
ここ数年よく言われているのでご存知の方もおられるかもしれませんが、
骨粗鬆症と歯科治療の間には密接な関係があります。
骨粗鬆症とは簡単にいうとご存知の通り骨がもろくなってしまう病気です。
その治療薬として用いられているのが骨吸収抑制薬です。
骨はずっとそこにあるようで実は吸収され、生成されることで常に生まれ変わっています。
その中で吸収が多くなって骨がもろくなるなら吸収を抑制すればいいじゃないかというのがこの薬です。
骨粗鬆症が進むと骨折しやすくなるのですが、この薬はよく効くため骨折のリスクはかなり減るようです。
しかしそれが歯科と絡むと問題が出ることがあるのです。
歯に何らかの原因があって抜かなければいけない時、抜いた後はお口の中の細菌にさらされることになります。
そして骨に感染してしまった場合、通常であれば炎症が起き、感染した部分が吸収されるのですが、
骨吸収抑制薬を飲んでいるとその吸収が抑制されてしまうため感染が取り除けず、壊死してしまうことがあるのです。
そして壊死してしまい、吸収されないと壊死した部分が取れてくるまで治らないという事態に陥ります。
ただし、そのような歯を抜かないで放っておけばよいのかというとそうではなく、
根の先に膿がたまったり歯の周りに感染が残ったりするとそこから骨に感染することもあるのです。
一番大事なのは抜かざるを得ない状況にならないよう日々ケアし、チェックを受けること、
そしてもし骨吸収抑制薬を飲んだり、注射したりしなければいけないならその前に歯科治療を受けておくことです。
また、骨粗鬆症の治療を受けていたり、がんなどの治療で骨吸収抑制薬を投与されている場合は必ず事前に申し出てください。
<博多駅から徒歩3分の深江歯科より>
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